初心者がブルーベリーの挿し木で失敗しないための5つのポイントをまとめてみました!

挿し木

育てているブルーベリーが美味しい実をつけると、もっと食べたい!と思ったり、苗を増殖したい!と思うようになる。そんな時は「挿し木」で苗を増やすと面白いです。

「挿し木」によって苗を増やせる感覚は大きな達成感を得ることができ、自己満足度が高い技術だ。正直、面白くて病みつきになる。

しかし、巷では「簡単だ」と言われている「挿し木」ですが、やるべきポイントを外すと簡単に失敗する。特に初心者だと押さえるポイントがズレてて、シーズンを棒に振ることは少なくない。なので、「初めてさん」がする挿し木は失敗しないための知識や準備を十分整えてから挑むのが安全です。

ということで、「挿し木で失敗しないためのポイント」を5つにまとめてみました。ブルーベリー栽培歴4年目の僕が何度も失敗を繰り返し、ようやく失敗しなくなった「挿し木するときの最低限守るべきノウハウ」です。ぜひ真似してみて欲しい。

とりあえず休眠枝挿しすれば失敗しにくい

失敗しないポイントの前に、挿し木を始めるなら「休眠枝挿し(2月~4月)」を選択するべきです。このページにたどり着いた人はブルーベリーの挿し木には「緑枝挿し」と「休眠枝挿し」の2種類の方法があることくらいは既知の情報だと思われますが、休眠枝挿しが圧倒的に簡単で失敗しにくい上に、その後のメリットも大きいのでオススメです。具体的なメリットとしては次の3点が挙げられます。

  • 葉っぱが付いてないので挿し穂の処理が少ない
  • 気温が安定している時期なのでほとんど放置でOK
  • 鉢上げ後の成長は前年の緑枝挿し苗と同等(むしろ緑枝挿しが遅い)

こういった点から、無駄に苗管理に神経を注ぐ「緑枝挿し」より「休眠枝挿し」で挿し木を始めましょう。以下の失敗しないポイントも休眠枝挿しを行う前提で進めたいと思います。

休眠枝挿しで失敗しない5つのポイント

ポイント1:挿し穂選びはしっかりした1年生のシュートから

最も大事なポイントの1つとして「挿し穂選び」を挙げておきます。

「挿し穂選び」は挿し木の成功率からその後の成長までを左右する超重要ポイントです。挿し穂の選び方次第ではうまく発根してもその後の成長が遅れて1年以上差がつくこともあって、結果的に大きな時間のロスに繋がることもあります。大事なポイントは次のとおり。

  • 挿し穂の太さは割り箸~鉛筆くらい
  • シュートの先端部分は使わない
  • 花芽は取って成長優先(後からでも可)

その後の成長も意識すれば、ある程度の充実したシュートで花芽の処理もきちんと行ったものが適していると言えます。条件が悪ければ悪いほど成功率が下がり、成功してもその後「手がかかる子」に育ちやすいです。

ポイント2:用土は汚染されていない清潔なものを使う

用土は基本ピートモス100%で失敗しないので良いと思います。

大事なのは汚染されていない用土を使うことです。ケチって再利用したものを使用したり、かさ増しで籾殻とか足してみたりするとカビや雑菌等が繁殖して枯れちゃう、つまり失敗するリスクが増えます。

排水性(水はけ)を高めたいなら新品の鹿沼土を2割~3割程度足してみても良いですが、これも再利用のものは雑菌繁殖リスクが高まるのでやめたほうが良いです。新品を使おう。

ポイント3:挿し穂の切り戻し位置は発根率が高い葉芽の位置で

発根率を高めるために基部を斜めに切り戻しますが、葉芽がある位置で切り戻すとそこから発根しやすいので意識します。当然、挿し穂の長さは切り返し位置+10~12cmとなるので切り戻す位置から逆算して挿し穂を作ろう。

切り返した面は次の写真のようになります。

葉芽を左90°の位置にして切り戻すとちょうどこんな切り口になる。芽の部分から発根しやすい。

ポイント4:適切な環境に設置・管理する

挿し穂をピートモスに挿したあとは管理する場所・方法で失敗しやすい。休眠挿しの場合、管理面で注意するのは次の点で、適切な管理(半ば放置)で2~3か月経てば発根・鉢上げできるようになる。次の点を押さえておこう。

  • 3月は培地の温度を高めに保つ(15 ℃ ~20℃)
  • 新芽のまわりの湿度を維持する(70%~100%)
  • 育苗箱の下は風通し確保
  • 風であおられない
  • しっかり日光に当てて発根促進
  • 蒸し焼きになると失敗

この環境を作るために育苗箱+キャップが便利です。それと、とにかく太陽に当てれば発根が促進されるようです。ただし、4月中旬あたりから急に暖かくなって蒸し焼きになる可能性が出てくるので、1次伸長がある程度進んだらキャップを外しても良いです。

具体的には下の画像のようなイメージで放置、たまに水をかけます。

ポイント5:日々の観察と記録が大切、定点写真撮影が有効

最後の失敗しないポイントは、毎日少しだけでも観察を続けること。ブルーベリーの面白さは日々の観察にあるといっても過言ではない。継続的に興味を持ち続けることこそ失敗回避の最大の秘訣だ。

少なくとも週に1回は定点で写真撮影をしてみることをオススメする。毎日の変化は僅かでも振り返ってみると面白いし、できた苗にも愛着がわいてくると思う。SNSでアップしてみるのも面白いかもしれない。

失敗したくないなら最低でもこのくらいやろう

というわけで、今回は初心者がブルーベリーの挿し木で失敗しないためのポイントを5つまとめてみました。参考にするだけで失敗する可能性が減ると思いますので真似できるところは同じことをしてみて下さい。

他にもコツはまだまだあって、大量の挿し穂を用意するとかで失敗する確率に勝つ方法とかもありますが、初心者には現実的でないので却下したりしてます。

また、緑枝挿しもラビットアイ系ならば有効な場面があります。休眠枝挿しとは違ったコツがあるので今年チャレンジしてやり方を確立したら記事にしたいなと思ってます。

ブルーベリーの挿し木が「初めてのみなさん」が上手く成功させることができるようお祈りしています。

コメント

  1. ちぃ より:

    はじめまして。
    5年程前からブルーベリーを栽培してます。
    今年から本数を増やしました。

    今年初めて挿木してみました。
    既に何本かは枯れてしまったのですが…

    ラビットアイ系を育ててます。

    ころからも色々情報を楽しみにしてます。

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